TOPPROFILE/プロフィールworksSTORELINKMESSAGE

関東平野

ヤングコミック 1976年10月13日号〜1978年8月23日号

 

昭和20年8月15日、日本が敗戦を迎えたその日、金太は関東平野の片隅で
墜落した米軍機を見た。
戦争で親を失い、年老いた小説家のお祖父ちゃんと暮らす金太。
敗戦を迎え、変わりつつある日々の中、東京から銀子が隣に越してきた。

 
 

変わり者の銀子と金太が垣間見る大人の情事、性への目覚め。
そんな中、お祖父ちゃんの知り合いの黒マントの男が東京からやってくる。
彼は緊縛絵師、柳川大雲だった。
金太に絵の才能があることを見抜く大雲。
また、彼はお祖父ちゃんの先が長くないことも予感していたのだった。

 
 

お祖父ちゃんの死後、大雲に引き取られ東京へ出る金太。
学校一の美女 山根淳子との出会い、そして別れ、銀子との再会を経て
少しずつ大人になって行く金太。
そして彼はイラストレーターを志し、広告会社へ勤め始めるのだが......

 
 

「なぜ劇画を描くのか?」と問われれば、「風景を描きたいから」と答えたい。
それは原体験よりも原風景のほうが、その人に与える影響が強いように思えるからである。
少年期を疎開先の関東平野の片隅で過ごした私の日常は、いつも地平線のなかにある。
目を閉じれば、私の原型が逆さになって地平線に浮いている。
この「関東平野」は私のメモである。
いつもポケットにしまい込み、くり返し目を通す、あのメモ帳である。

                                上村 一夫

 
上村一夫オフィシャルサイト(C)上村一夫オフィス